白老ポロト 反省無き者に未来は無い 

2001年3月31日~4月1日・ポロト自然公園休養林キャンプ場

学習しない人間と言うものは身近に居るものだ。
身近すぎて気が付かなかったくらい。
それは俺です。

ネットの懸賞で居酒屋のキムチ鍋御招待が当たり、家族で食事に行ったときのことである。
妻から「お金お財布に6,000円しか入ってないけど、もっと持っていく?」と声をかけられたが、
2人前の鍋を家族3人で食べるのだからあとはおにぎりと刺身や焼き魚、
飲み物を各人少し頼めば腹一杯になるだろうと言う事で、
俺は「6,000円もあれば充分だベさ」と答え、出発。

その結果…
ああいうお店にはお通しと言うものが有る事を忘れており、それが1人900円。
900円×3人=2,700円、飲み物400円×3人=1,200円、御飯もの600円×3人=1,800円。
消費税(この当時は5%)も加えると合計5,985円。

しかもこの日は有料駐車場を借りていたとあって、あと300円がないと車を出せない!!
財布の小銭入れや各自のポケット等、ありとあらゆるところをほじくりまくって、
やっと300円カキ集めどうにか帰宅できた。

やはり出かける時は少し多めに持って出た方があずましいんだよなぁと再認識。
しかし、またやっちまうのさ。

31日午前10時出発。天気晴れ。
我が家のある函館から白老までは200キロ程度なので、
昼食の休憩や晩飯の買物等で時間を使っても5時間くらいで着くだろうとのんびりスタート。
長万部でガソリンを満タンにし(安いもんね。当時ハイオク105円/リットル)、伊達で昼食。
いつもは朝、弁当を作って持っていくのだがこの日はコンビニのおにぎりとおかず少々。


白老のスーパーで食材を買い出し。
「やっぱり白老に来たら白老牛だベや~(^^♪」
おっちょな俺はいつもは買う事もないグラム単価の高い肉をカゴへポーン。
そして次に見つけた生ラム肉もポーン。ちょっといい感じのウインナーもポーン。
ポンポンポンポンカゴへ入れてレジを通ると3,000円也。

出発時妻が言っていた。
「お財布に1万3千円入ってるけど、もっと持って行く?」

「それで充分だベさ」と私。
いつかした様な会話であったが、キャンプに行ける嬉しさでハイになっていた俺。
その会話がキムチ鍋事件の再現の幕開けだと言う事に気付いていなかった。

レジで支払いをした妻が「お金足りないんでないべか」
「まさか。バンガローに入ったら計算してみるベ。大丈夫だから」と俺。

そうなのだ。バンガローを借りていたのだった。

白老ポロトコタンからポロト湖沿いの細い道を2キロ入ると目指すキャンプ場があらわれる。
この時期湖はまだ結氷しており、そのせいか市街地より空気が冷たい。
ビジターセンターで受付を済ませバンガローへ。

管理人さんが言っていた。「お客さんが少ないので車はサイト沿いの道に駐めててもいいですよ」。
お客さんがいないではなく「少ない」?。
果たしてこんな時期にキャンプに来る物好きは、我が家以外にも2組いた( ̄皿 ̄)

サイトには落葉広葉樹の葉が敷き詰められ、ところどころに氷になりつつある残雪 があり、
それらと冬枯れの木々とのコントラストに、
降り出した大きめの雪たちがこの時期の自然の美しさを見事に醸し出していた。

景色にうっとりしているのもつかの間、現実の問題が頭をよぎる。
残金の計算だ。
バンガローの料金も払ったのでまたまた財布が悲鳴をあげていた。
1,500円、千五百円だよ、1,000と500円だって。

「ねぇ雄太、いくらか持ってないの?」
そしたら息子は持っていた。千円も。 助かったぁー\(^o^)/
2,500円あればポロト温泉につかって帰れる。
白老まで来て入湯数をかせがないわけにはいかない。

一安心して夕食のしたく。
メニューは我が家で定番になったトマトスープ 、
白老牛と生ラムの焼肉に、カボチャのオリーブオイル焼きだ。

「温泉は千円あれば入れるし、
明日の昼は御飯を炊いておにぎり作って ちょこっとおかず買うことにすればお金は足りるしょ」
という親父の甘い判断と寒さも手伝って500円分だけアルコール買い出し。
結果的にはこれが致命傷となっていた。
ともあれ雪が降り続く白老の夜は静かに更けて行くのであった。

ストーブ付きのきれいで快適なバンガローで呑気に目をさまし、
息子はザクザクと霜を踏み締めながら朝の散歩。
朝食も済ませ、妻はおにぎり作り開始。
しかしよもやこんな事態になる等考えてもいなかったあさはかさ。
海苔もゴマも持ってきておらず、出来上がったのはあの娘がくれた塩むすび~~♪(ふるー) 。

まぁいいさ。温泉に浸かれるんだもん。
10時にキャンプ場を後にし、ポロト湖畔の温泉へ。

ツキのない時はとことんツキがなく温泉は11時から営業とのこと。
30分もただ待っているのも馬鹿馬鹿しいし、そうだ、じゃあ登別に行こうと言う事になりポロトを後にする。
そこで妻ふと気付く。
「ガソリン無い」「あっ、ホントだ」
「登別に入り込んでる余裕無いわ」「あっ、ホントだ」

ポロト温泉の開く時間はすでにまわっていたが、引き返すだけの油の余裕はない。
登別も結局パスし、ガソリンは単価の安い長万部で入れる事にする。
「伊達で昼御飯のおかずを買おう」
買おうと言っても現状は残金2,000円足らずのお寒い状況。

ここで地獄に仏、バッグの中にビール券(640円分)発見。
この券で同金額の別商品が買えるので、塩むすびに巻く味海苔とザンギ、白菜キムチ、卵豆腐1個を買い、
虻田のパーキングエリアで昼食。

温泉入浴料金を確保しつつガソリンも10リットル位は入れたいと悩みながらとうとう単価の安い長万部も通り越し、JAFのお世話におりそうな危険なメーター状態に別れを告げるべく森町の出口あたりでついに10リットル給油。
1,176円支払いって、残金500円余りだ!!

・・・・・・
そして結局温泉だらけの白老からの道すがら1湯も入湯数を増やす事のないまま帰宅と相成ったのである。
去年の夏の4泊5日のキャンプ旅行の際は、細かな予算立てをし計画金額内で買物をし、
さらにもしもの場合にと予算より1万円多く持って出かけたものである。

それが今回はキャンプ慣れしてきたと言うおごりがこんな結末を呼んでしまった。
それより何より、あのキムチ鍋事件の教訓をすっかり忘れていたのが今回の最大の敗因である。
お馬鹿ぁ~~…_| ̄|○

【白老ポロトの森キャンプ場最新情報】
http://jbbqc.com/poroto_camp/

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