生きていれば54歳か…

たった一人の兄弟だった弟の話。

高校を出て、好きなコンピューター関係の道を選んで仙台の専門学校を出て、
プログラマーになって横浜の会社に就職し、
少し経ってから念願かなって札幌の会社に異動。

その後あちこち動いたのは知ってるし、
多忙で自律神経をやられて、
会社を辞めて失業保険で暮らしながら、少し休んでるんだと言う話も聞いた。
俺も、無理しないで函館に帰って休めよなんて話もしてた。

その後元気を取り戻して再就職したと聞いて一安心し、
電話でしょっちゅうやり取りもしていたんだけど…

後で分かったんだが、あの時「自律神経」とか何とか言ってたのは実は鬱症状だったんだな。
そして、彼はある時期から正社員ではなく派遣として働いていた事も後で知った。
プログラマーには寿命みたいなものがあって、
30代がその限界なのだということも、知ったのは彼が死んだ後でだった。

生きる辛さに耐えられずに自ら命を絶つ数か月前に、
彼は、リストラに遭って職を失っていたのだった。
そうとも知らずに電話をした俺に、「今忙しい」と言っていた弟。

鬱で心療内科に通っているなんてことは全く知らずに、
酔っていい気分になって、「暇になったらそのうち会うべや」なんて言っていた俺。
独りで旅立った弟が生きていれば、今日で54歳だ。

順!!
三行日記を再開してなかったら、おめぇの誕生日をスルーしてたかも知れねぇな。
あ…、今日まんだ日記書いでねがったじゃ!!
何を書くがなぁ~って、考えだら、今日はおめぇの誕生日でねぇが!!

ごめんな。一人で死なせて…

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