ビートルズキッカケでギターを始めて、
ブルース、ジャズと興味が移って行った俺が17,8歳の頃だったなぁ。
王道ジャズの亜流みたいな音楽がのさばり出したのは。
クロスオーバーだとかフュージョンだとか言ってさ。
何だこんな音楽!!とか思ってたんだけど、中には気になる音もあったり。
そんな中で、日本の若手バンドのカシオペアにはぶっ飛ばされた。
初めて聞いたのが、幼馴染でもあるバンドのベーシストが持ってきたライヴレコード。
1980年発表の「サンダー・ライヴ」だった。
曲のアイディア、ギミック、各人のテクニック、どれをとっても秀逸。
その時、メンバー全員が20代前半だという事にも驚かされた。
そのレコードは彼らの三作目だったのだが、
俺は、敢えてドラムスが神保彰に代わる前の、デビューからの二作を買ってみた。
神保の正確無比、バカテク、タイトなドラムとは違い、
リズムに揺らぎはあるものの、バンドサウンドそのものは魅力的だった。
へぇー、日本にもこんな凄いバンドかいるのかぁと感動しまくっていた。
そしてそれは1982年6月の事であった。
カシオペアは、当時俺が暮らしていた函館にやって来た。
観に行ったさ、当然。
会場は市民会館小ホールだった。
当時彼らは、超マイナーなバンドだっからね。
1500人入る大ホールではなく、500人で満員になる小ホール。
驚くのはこれからさ。
コンサートが終わった彼らは、なんとなんと、
俺達がたまり場にしていたライヴハウスに打ち上げにやって来てくれだのだ。
↑↑↑これには俺らもビックリ!!
ビックリしている二人の内の左側が22歳の俺。
右側は、当時一緒にやってたブルースバンドで歌うたってた雅亮 。
で、打ち上げ会場のライヴハウスのマスターは、本業が魚屋だったから、
新鮮な海の幸を目いっぱい用意してカシオペアを歓待。
美味い魚と酒でほろ酔いの4人
そのうちにサイン会みたいに、これにも書いて、こっちにも書いてみたいになって…。
でもカシオペアの皆さんは、快く応じてくれた。
でさぁ、常連客の中に、熱烈なカシオペアマニアがいて、
ライヴのセットに、わざとらしく、
野呂一生氏と、桜井哲夫氏が使っているのと同じギターとベースを並べていた。
そしたらなんと、少し腹を満たしてほろ酔いになったカシオペアが!!
「おっと、なんか見慣れた楽器があるねぇ…」的なノリでステージに出て行って、
なななんと、ガチで4曲も演奏してくれたのだ♪
ドラムの神保彰氏なんか、バスドラのキックが強すぎて、
ドラムステージから何度もバスドラを突き落とすくらいのノリの良さ。
因みにこの時の曲は…
・4ビートのブルース
・ミッドナイトランデブー
・サニーサイドフィーリング
・スペースロード
スペースロードのキーホードソロでノリノリの向谷実氏
ライヴの後に、気合の入った4曲を聞かせてくれたカシオペアの皆さんでした
盛り上げ役に回っていた俺は、終演後に履いていた白いジーンズにサインしてもらった。
母さん、あのジーンズ、どうしたんでせうねぇ…
いや~、しかしこんな体験、めったに出来ないよ。
その後彼らは、インストのバンドとしては珍しく興行的に成功し、
もうまったく別世界の人達になってしまったなぁ。
もしどこかで合う事があったら、あの時の事、思い出してくれるかなぁ(@^^)/~~~
※写真は、ドラムスの神保彰氏の承諾を得て掲載しています。